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税務・会計・労務・コンピュータに関する月刊トピック
センター便り

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2007年4月号
激増する労務トラブルへの対処

センター代表  杉浦 正康

 最近顧問先の皆様方からのご相談で、従業員さんとの間のトラブルが原因の件が非常に多くなっています。女性の従業員さんを雇用している職場で特に目立つようになっているようです。
 たとえば診療所などには女性の看護師さんや事務職員さんが多いわけですがそのような職場でトラブルが多いのが特徴的です。
 原因はそれぞれで違いますが、幾つかのパターン別に見て行くことにします。
 一つは、就業規則や諸規則などがきちんと定められていない場合です。出来ることならばさらに経営方針や経営理念(医療業であればどのような診療方針の下で進めて行きたいと考えているか)を文書化して明示しておくことが必要なのですが、これらが明示されていないためにトラブルになってしまうケースです。経営者(「雇用者」と同じ意味です)の頭の中にだけあって文書化されていませんと説得力に欠けるのです。法律では10人以上雇用した場合は就業規則の届けをしなければならないのですが、届を出す出さないではなく、本来他人を一人でも雇用したらそれらを策定しておくことが必要なのです。
 二つ目は、雇用する側(経営者)と雇用される側(従業員)とでは立場の相違があるためどうしても物事に対する感受性や判断が違いそれに応じた対処の仕方が経営者の意に添わない場合があるのですが、ついつい自分と同じように考え行動することを求めてしまうために起こるケースです。これは立場の相違から来る考え方の違いに原因があるわけですから、コミュニケーションを良くすると共に粘り強い教育を行なって行くしかありません。
 三つ目は、民主主義の成熟とともに従業員さんたちの権利意識が非常に強くなってきていますが、ついつい人間としては対等であることを忘れてしまった言動があったためにトラブルにまで発展してしまうケースです。従業員さんは心の中では経営者(医師の場合には特に)に対してそれなりの敬意を払いその立場を尊重してくれますが、人間として対等であることを前提としない言葉や態度で接しられた場合どうしても権利意識が表面に出てくるのです。
 四つ目は、コンプライアンスを遵守していない場合です。多少なりとも法律あるいはそれに準ずる規範を守っていない場合はそのことを知る立場にある従業員に対して弱みを握られることになり、何らかの行き違いなどで気分的に関係が悪化しますとそれを材料に無理を言われることになるケースです。
 概ね以上のようなケースが殆どです。ご用命を賜わればいつでも我がセンターの全力を挙げて解決のためのお手伝いをさせいただきます。ご遠慮なくご相談下さい。



 
定期同額給与 その3

文責:近藤 陽介

 平成18年度の税制改正により、法人の役員給与に関する規定が改正され、平成18年4月1日以後に開始する事業年度から適用されています。
 前回に引き続き平成18年12月に国税庁より公表されました「役員給与に関する質疑応答事例」により定期同額給与について考えてみます。


○一定期間の減額

(問)当社は、取締役Aが統括する部署における法令違反により行政処分を受けたことから、その社会的な責任に鑑み、臨時株主総会において、取締役Aの定期給与の額を3ヶ月間20%減額する旨の決議を行ないました。
 この場合、当社が支給する役員給与はその全額が定期同額給与に該当しないこととなるのでしょうか。

(答)損金の額に算入される定期同額給与とは、役員に対して支給する定期給与で、その事業年度の各支給時期における支給額が同額であるものをいいますが、ご質問のように、特定の役員の不祥事等により一定期間のみ役員給与を減額し、当該期間経過後は、減額前の給与の額を支給するというような場合には、各支給時期における支給額が同額でないことから定期同額給与に該当しないのではないかとの疑義が生じるところです。
 しかしながら、企業秩序を乱した役員の責任を問うべく、一定期間の役員給与の減額処分を行なうことは、企業慣行として定着しており、これを同額の定期給与の支給として取り扱わないとすれば、実態からかけ離れることにもなりかねませんし、また、いったん支給した定期給与をその役員が自主的に返還した場合には定期同額給与として取り扱われるところ、その実質が同じである役員給与の減額処分について異なる取扱いとすれば著しくバランスを失することになるとも考えられます。
 したがって、この(問)のように、役員給与を一時的に減額する理由が、企業秩序を維持して円滑な企業運営を図るため、あるいは法人の社会的評価への悪影響を避けるために、やむを得ず行なわれたものであり、かつ、その処分の内容が、その役員の行為に照らして社会通念上相当のものであると認められる場合には、減額された期間においても引き続き同額の定期給与の支給が行われているものとして取り扱って差し支えありません。(図1参照)

 以上、三回にわたって定期同額給与について連載して参りました。ご不明な点がございましたら各担当者にお気軽にご質問下さい。



 
高齢者専用賃貸住宅(高専賃)
〜施設から住まいへの新たな潮流〜

文責:宮田 典人

 在宅重視を掲げながら、財源難から在宅要介護者にもしわ寄せが及んできた介護保険制度。実際、在宅サービスの給付は、家族介護が前提となっており、その家族があてにできない大都市部では、在宅介護の行き詰まりがより顕著になっていくことが予想されます。
 また今後、団塊の世代が続々と65歳以上になることもあり、ますます高齢者施設・住宅に関しての需要は大きくなっていくものと考えられます。

 そのような中、現在「高齢者専用賃貸住宅」(以下、高専賃)という制度が、“終の住処”の有力な選択肢として介護事業者等に注目を浴びています。実際、財団法人高齢者住宅財団によれば、この高専賃は月間1,000戸単位という勢いで拡大しているようであります。そこで今回は、この高専賃が何故注目を浴びているのかということを説明したいと思います。


○高専賃とは

 2000年4月に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者居住法)」では、「高齢者向け優良賃貸住宅(以下、高優賃)」と「高齢者円滑入居賃貸住宅」という2つの高齢者賃貸住宅が制度化されました。
 前者は、「段差解消、階段寸法、手すりの設置など一定のバリアフリーを満たすもの」といった一定の要件を満たす場合、共同施設部分と高齢者仕様部分の建設費が補助されるとともに、入居者の家賃負担能力と市場家賃の差分を国と自治体が補助するという支援策も講じられるというものです。
 後者は、高優賃のような要件はなく、高齢者の入居を拒まない限り、その情報を財団法人高齢者住宅財団のホームページで公開することができるというものです。
 つまり、前者は満たすべき要件のハードルが高い代わりに、享受できるメリットが大きく、後者は要件のハードルが低い分だけ、メリットも少ないと言えます。
そして、この二つの高齢者賃貸住宅の枠組みに、一昨年12月から新たに加わったのが「高専賃」という制度であります。
 高専賃は、高優賃と高齢者円滑入居賃貸住宅の中間に位置するものであり、文字通り「専ら高齢者に賃貸する住宅」と定義されています。高優賃のような要件はありませんが、高齢者専用であれば財団法人高齢者住宅財団のホームページに情報を掲載できるということになっています。


○介護保険法の改正で“終の住処”候補に

 この「高専賃」が注目されてきたのは、昨年4月に改正となった介護保険法が影響を与えています。
 まず、改正により介護保険適用の介護付き有料老人ホームに対して地方自治体の抑制が強まり、建設しにくくなったことが挙げられます。これは、保険料の伸びを恐れる自治体が自主規制をかけてきたためであり、これにより介護事業者は、方向転換を余儀なくされたということがあります。

 またもう一つの理由としては、一定の基準を満たした高専賃を特定施設に加えるという方針が打ち出されたことが挙げられます。従来の介護保険法では、「介護が付いている住まい(居住施設)」としては、特定施設(有料老人ホーム、軽費老人ホーム=ケアハウス)と認知症高齢者グループホームが認められていましたが、ここに高専賃が加えられた、ということになります。(※図1参照)


 従来からある特定施設では、要介護者3人に対して介護職員1人という配置基準が適用されてきました。結果として、事業者にとっては「要介護者であることを入居要件に掲げない限り、事業としての採算性を確保できない」という問題点がありました。
 例えば、ひとつの施設に要介護者2人と現時点では介護の必要がない高齢者が1人入居している場合でも、介護職員を1人配置しなくてはいけなかったわけです。そうなると事業性という点では非効率な形態になってしまい、その結果、「今は介護は必要ないが、将来に備えて介護サービスがすぐに受けられる環境に住替えたい」というニーズを満たすことができませんでした。

 対して、一定基準を満たした高専賃の場合、相談対応、安否確認、計画策定を除くサービスをアウトソーシングができます。つまり、「必要な介護サービスを必要な時に提供する」という体制を整えることができることになるのです。こうなってくると、事業としての採算性を確保しやすくなるだけでなく、高齢者の「早めの住替え」ニーズを満たすこともできることになり、結果、事業として注目されている理由でもあります。

 介護療養型病床の2012年での廃止も伴い、これから医療・福祉両面で高齢者の施設・住まいは劇的に変化していくことは避けられない事実ですが、その中で、この「高専賃」への新しい流れというものが一つのキーワードになるのではないかと考えます。



 
こんな「退職金制度」ご存知ですか? 

文責:外尾 恵美

経営者の方に、、、「小規模企業共済制度」というものがあります。これは、小規模企業の個人事業主や会社等の役員が廃業や退職した場合に、その後の生活の安定あるいは事業の再建のための資金を予め準備しておく共済制度で、いわば「経営者の退職金制度」といえます。安心・確実な国の共済制度で、掛金は全額所得控除で税制上のメリットが満載となっているのがポイントです。独立行政法人中小企業基盤整備機構が取り扱っています。

■加入できる方
1.常時使用する従業員の数が20人以下の建設業、製造業、運輸業、不動産業、農業等の個人事
  業主または会社の役員
2.常時使用する従業員の数が5人以下の卸売業、小売業、サービス業の個人事業主または会社の
  役員
3.常時使用する従業員の数が20人以下の企業組合・協業組合・農事組合法人の役員
※「常時使用する従業員」には、家族従業員やパート・アルバイトの従業員は含みません。加入後
 に従業員の人数が増加しても引き続き加入できます。

■毎月の掛金
 毎月の掛金は、1,000円〜70,000円(500円単位)までの範囲内で自由に選択でき、加入後に増額することも可能です。減額する場合には、一定の要件が必要です。

■税制面でのメリット
 掛金は全額所得控除できます。この掛金は、加入者ご自身の所得の中から納付することになるので、事業上の必要経費または損金には算入できません。
 共済金は、一時払いで受け取る場合には、税法上「退職所得」扱いとなり退職所得控除が、分割して受け取る場合には、雑所得として扱われ「公的年金控除」が認められるため、税金の負担が大幅に緩和されます。



従業員の方に、、、最もポピュラーなものに「中小企業退職金共済制度」があります。これは、略して中退共と呼ばれている社外積み立て型の退職金制度です。
 この制度は、事業主が従業員ごとに共済契約を結んで、毎月の掛金を金融機関へ納付します。この掛金は、正社員については月額5,000〜30,000円、パートタイマーは2,000円〜4,000円の中から選択して全額を事業主が負担します。退職金がどのくらい貯まっているか定期的にお知らせがくるので退職金の支払準備がしやすく、管理が楽チンです。将来、従業員が退職したときは、その従業員の請求に基づいて中退共から退職金が直接従業員に支払われます。現在の予定利率は、1%と他の制度に比べて若干有利!さらに、新規加入時には、掛金の一部を国が助成してくれます。掛金は、事業上の必要経費または損金とすることができます。
 ごく簡単にご紹介しましたが、詳細につきましては、当事務所までお気軽にお問い合わせください。



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