さる4月30日、衆議院の再議決をもって平成20年度税制改正に関する法律が公布・施行されました。ガソリン税の税率復活で世間の注目を浴びましたが、実はそれ以外にも重要な内容が含まれています。ここでは皆様に影響がありそうなポイントに絞ってお話しようと思います。
そもそも私たちは節税の話をしたり申告書を作成したりしているわけですが、それはすべて法律に基づいて行っているわけで、国税に関する特例として租税特別措置法(以下措法と略す)というものがあります。措法の条文を開くと特例として認められているその期限が「平成20年3月31日まで」というものが多数ありました。しかしねじれ国会のために4月1日を過ぎてもその特例がどうなるか決定されず、特例の空白期間ができてしまっていました。
では期限が3月31日までとされていた特例にはどんなものがあったのでしょうか。
@中小法人(資本金額1億円以下)は支出した交際費の400万円まではその90%を経費にできるという制度です。この制度は適用期限が20年3月31日までに始まる事業年度となっていましたが、2年延びて22年3月31日までに始まる事業年度まで適用されることとなりました。
Aよく使われる30万円未満の償却資産を全額経費にすることができる特例も2年延長されました。
Bさらに一定金額以上の機械やソフトウェアを購入した場合に税額を控除したり、認められる償却以上に償却できたりする特例も2年延長されました。ABとも青色申告の個人でも中小法人でも適用されます。
C教育訓練費税制については制度自体変わりました。今までは過去2年の教育訓練費の平均額より適用年度の教育訓練費が増加していなければそもそも税額控除を受けることができませんでした。しかし20年4月1日以降開始事業年度については教育訓練費割合(労務費に占める教育訓練費の割合)という新しい基準を使って教育訓練費総額の一定割合を税額控除できる制度へと変わりました。
D個人・法人ともに土地の売買により所有権の移転登記を行う場合、登録免許税がかかります。18年4月1日より20年3月31日まで固定資産税評価額の1,000分の10と軽減されていましたが、これを1年延長し21年3月31日までとしました。21年4月1日から22年3月31日までは1,000分の13、22年4月1日から23年3月31日までは1,000分の15と見直しがなされました。これについてはいわゆるつなぎ法案として5月31日まで適用期限が暫定的に延長されていましたが、上記のように決まったものです。
E法人税法80条には欠損金の繰戻し還付という制度があります。これは簡単に言えば法人がある年に黒字で法人税を納め、翌年欠損が出た場合に前年の法人税を計算し直して還付させるというものです。この繰戻し還付停止制度も22年3月31日まで延長されました。ただ上に挙げた特例とは異なり20年4月1日から4月29日の間に終了する事業年度については繰り戻し還付制度の適用があります。遡って4月1日から停止というのでは納税者に不利であり、同じ理由で復活したガソリン税率も5月1日以降とされているのです。
以上簡単に内容にふれました。さらに詳しくお知りになりたい方は税理士法人担当者までお尋ねください。
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